彼氏契約書
「・・・もぅ!!分かったわよ。好きにすれば?

その代わり、来るからには、家の掃除手伝ってよね」

パーッと、蒼空の顔が明るくなった。

…不覚にも、その顔がすごくかわいく見えた。

…甘い、甘すぎる。

何で蒼空には甘くなってしまうのか?

答えを探しても、出るはずもなく。


「もちろんです!掃除大好きですし。

力仕事も任せてください!!!」

…俄然、やる気になった蒼空。もう、こうなったら、

何でもやらしてやるわよ。

彼氏代理人?やってもらおうじゃない。

きっとそのうち、蒼空が音を上げるんだから・・・


私はそう決意した。

どういう魂胆で蒼空が彼氏代理人をすると言い出したかは知らないけど、

普段の私を見れば、きっと蒼空は彼氏なんてできないって

言い出すに決まってる。

これは駆け引きよ、ゲームよ、そう思わなきゃやってらんない。
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