隣の席の姫野くん。



いつも信じてた。



少なくとも男の中では、一番川瀬の隣に近い男だって




自惚れてたんだ。




こんなに好きになったのは初めて。



俺は、俺



川瀬にとって俺はただの姫野昂。



それ以上でもそれ以下でもねえよ。




どうせこのままお友だちに、なんて戻れるかわからないんだ。



どうせなら最後のあるあがき、してやるよ。





なんでもいいから川瀬の中の俺を、少しだけ男に近づけたい。
















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