吐き出す愛
「絶対、好きになれるよ。好きになる瞬間に気付けるかは、あとは佳乃次第だけどね!」
食堂とキャンパスを繋ぐ渡り廊下は、春の日差しを浴びて明るかった。
その途中で振り向いたちえりも明るく見えて、その言葉もとてもキラキラと輝きを持っているように聞こえる。
自分とはずっと違うと思えていた世界が、すぐ側にあるみたいだ。
眩しくて、まだ踏み込む勇気はないけれど……。
「……ありがとう。私も、恋が出来るといいな」
少しだけ、その世界に近付いてみたいって思うよ。
彼と過ごした、あの頃のように――。