鬼の子と男子生徒
物語を喰らい、記憶する子

黒真博士の研究所

一人の研究員が淡々と黒真に話す。

「・・・・何?献体No.002と献体No.003がいなくなった?」

黒真が資料に目を通している最中に2つの献体が逃げ出してしまったようだ。

「はい。二人は空間の歪みにとびこんでいったみたいです。只今捜索中です」

黒真は表情を変えずに淡々と話す。

「当たり前だ。何としてでも見つけ出せ」

「はい」

研究員はその場を後にした。

「まァ・・・・見つかる可能性は低いがな・・・・」

クククと喉を鳴らす。

「さて、一体、どこにいったんだか・・・・あぁ。思い出した。No.002とNo.003は廃棄処分の予定だったな・・・・じゃあ、見つからなくていいか」

ケタケタ、ケタケタ笑う。

「フフフ・・・・おっと、連絡しなくては・・・・2つは探さなくてよいと・・・・フフフ」





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