「涙流れる時に」
社内でも、牧村に逢えないだろうか・・・

こんなに大きな会社で「たった一人」を探してしまうるみ子。それもまたウキウキした。


「ねぇ・・・お願い。」るみ子は紗江をとうとう落とした。

「わーい。ありがとね。紗江ちゃん」「これ・・・あげるから」ファンクラブ会員でも取れないコンサートのチケット。

紗江は牧村のメールアドレスを手渡した。

「るみ・・・でも牧村さんは結婚してるからね。ただの憧れならいいけどさ・・・気をつけなさいよ。」

「うん。わかってる。」

紗江に警告されながらも、るみ子は感情が抑えられなかった・・・。

メールを始めてみると、牧村は案外ノリが良くって、メールのやり取りは進む。

念願の牧村とのデート。1度始めてしまったら、2人共、逢うことが普通になっていく。

食事デートを重ねているうちに距離は縮じまる。ムードのあるディナーの後は、決まってるみ子は、こう切り出す。

「帰りたくないな。」奥手な牧村に対し、しびれを切らしている、るみ子。

誰もが羨むその美貌を武器にして牧村を誘惑し男女の関係にまで発展した。

「おまえにハマリそうだ・・・」そう言いながら激しく抱く牧村は止まらなく

そんな熱い逢瀬も気が付けば1年を経過していた。
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