さみしがりやのホットミルク
──きっと彼女は、さみしいだけ。

さみしくて、誰かのぬくもりに、すがりつきたいだけ。

でも──……。



「……わかったよ」



俺がもらした一言で、ぴくりと、佳柄が反応をみせた。

組み敷いていた彼女の上からどけて、ベッドわきに立ち、その顔を見下ろす。



「そこまで、言うんだったら……ありがたく、ここにいさせてもらう」

「……!」

「……さっきのは、冗談だから。だから別に、警戒しなくてもいいし」



言ってから、小さい子を安心させるみたいに、ぐしゃぐしゃ、佳柄の髪を撫でた。

一瞬きょとんとしていた彼女だけど、すぐに、へへっと照れたように笑う。



「えへへ、やったあ! じゃあオミくん、ウチ男物の下着は置いてないから、とりあえずぱんつ買いに行かなきゃ!」

「………」



──本当は、彼女のさみしさを利用してでもここにいたかった、なんて。

そんなものは、思い過ごしだと。自分に、言い聞かせた。
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