小悪魔恋愛
第1章 小悪魔と不良

スタート ー萌sideー

高校一年、入学式の日。

あたしは、新たな出発点に立っている。


「うわ!
あの子可愛いー」


「超スタイルいいねっ!
やばー…」


たくさんのそんな声を聞きながら、廊下を歩く。

誰もが振り返る、廊下を歩いた。

ようやく着いたのは、1Aの教室。


『一年間、お世話になりますっ』


小声でそう言って、教室に入った。

二度と、あんな事にはなりませんように…。

そう、願いながら。


ガラっと教室を開けると、みんなが振り向いた。

そしてすぐに、さっきと同じ歓声。

自分の席を見つけて、すぐに座った。


「ねーねっ!
名前、何てゆーのっ」


『え?
あー、萌…』


いきなり肩を叩かれてそう聞かれたものだから。

戸惑いながら答えた。


「あたし美紗ってゆーの!
呼び捨てでいいよ。
友達、なろ?」
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