鬼上司？と嘘恋から始めるスイートラブ

「じゃあまたご飯が出来たら連絡しますね」


行きの車内とは違い落ち込んだあたし。課長ははしゃぎすぎて疲れたのか無防備な寝顔をあたしに見せていた。



早く帰りたい。すぐにネクタイを買いに行きたい。シズカさんという人からもらったネクタイをしてほしくない。課長にはネクタイをプレゼントする。



こんなに独占欲が強いだなんて思わなかった。課長があんな風に優しく誰かと話している姿なんて見たくなかった。見たくなかったよ。



ハイツに着いて課長を降ろす。課長には夜ご飯はあたしが腕を振るうので楽しみにしててくださいと言って車の中から手を振った。



課長が家の中に入るのを確認してから車を走らせる。どこに行けばいいのかわからない。とりあえずファッションビルならいいネクタイはあるかな？




濃紺と水色のストライプのネクタイに負けない課長に似合うネクタイ。