鬼上司?と嘘恋から始めるスイートラブ
「・・・バカね。決まっているでしょ。親が子どもの幸せを願うのは当然のことなのよ。それなのにあんたは私のことばかり。やっと手が離れてくれると思うとこれからは徹と第二の人生を楽しめるわ。あっ言っとくけど私たちだってあなたたちに順番譲ってあげるだけですぐ、再婚するからね。それとあんた、いい加減いい歳なんだからゲームやめなきゃ美晴ちゃんに愛想尽かされるわよ」



「・・・うるさいな。いいんだよ。美晴はこんな俺でもいいって言ってくれてるんだから」



「本当、いつまで美晴ちゃんが着いてきてくれるかしらね。これからは美晴ちゃんを最優先すること。そうしなきゃ許さないわよ。美晴ちゃんをちゃんと幸せにしなさい。わかったわね?」



「わかってるよ」



「美晴、美晴もおいで」



お父さんが手招きで呼んでくれるから私は迷わずお父さんの胸に飛び込んだ。覚えてるな。小さな頃はよくお父さんの胸の中で眠ったんだ。


抱きしめられながら眠ると安心できて気がつくといつもお布団の上に寝かせてくれている。



私の宝物はお父さんとお母さんと三人で過ごせた時間。本当に短かったけれど幸せだった。


笑顔に溢れたあの絵のような時間。
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