鬼上司?と嘘恋から始めるスイートラブ
時は過ぎ、季節は夏。七月十二日。そして、私と悠貴さん。お父さんと冴子さんの結婚式。

「んーいい天気。絶好の結婚式日和だね、悠貴さん。やっぱり沖縄にしてよかった」

結婚式を沖縄でしたいと言い出したのは私。昨年の十二月二十四日。私は、無事に悠貴さんと結婚し、時田美晴になり、冴子さんは翌日のクリスマスに再婚して、佐伯冴子になった。

「結婚式は絶対に海外がいい!」

籍だけは急いで入れたけれど、結婚式はゆっくりと時間を掛けることに決めたものの、男二人は二人で決めてと丸投げ。さすがの態度に腹も立てたし、冴子さんに至っては、私のお母さんとはちゃんと結婚式を計画したくせにと、まさかの離婚問題にまで。

結局、お父さんが謝って、なんとか仲直りして、海外に乗り気じゃない男二人を説得して沖縄で結婚式を挙げることに決めた。

「美晴ちゃん、いいの?確かに私、悠貴の父親とは結婚式してないから結婚式に憧れがあってこの歳なのに、ウエディングドレスを着たいと思ったけれど、やっぱり結婚式は別々のほうがいいんじゃない?」

「何を言ってるんですか、お義母さん。四人で挙げることに意味があるんです」

結婚式の話になって、私が最初からずっと言っていたこと、『二組で合同結婚式を挙げたい』最初は、お父さんもお義母さんもビックリしていたけれど私に押し切られる形で決まったようなもの。
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