恋しくて、哀しくて
このステッカー…。本当は、他の誰かに渡すつもりだったのかも…。それをうっかり学に渡してしまって…。



自分自身に事情を説明して、納得させようとしていた。勘違いをして、胸が高鳴っている自分がいるからだ。



あの社員さんに…教えてあげたほうが、いいのかな…。でも、今度、いつ会えるの?



胸の高鳴りが止まらないまま、私は、家族の元に戻った。



「どうした?何かあったの?」



急に席を外した私を、謙一さんが不思議そうに眺めた。



「ポケットに…ゴミを…入れたままだったのを…思い出して…」



「ふぅん」



謙一さんは、適当に返事をすると、またご飯を食べ始めた。



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