片想い日記


9月

ーわぁぁぁぁ…


教室がどよめいた。主に歓喜の声…かな。


はあ…。


せっかく、話せる男子が隣だったのに。


私は、突然の席替え宣告にうな垂れていた。


…しかも、隣は嬉しそうだし。


どーせ、私は地味子なくせにめんどーな構ってちゃんですよー。


心の中でちょっとごねてみる。


…やばい、悲しくなってきた。やめよ。


なにはともあれ、席替えが終了。


やった。窓際ゲット。


隣は…まさかの小枝君。


先生、なにを考えて…泣


とりあえず、嫌われたくはない。


だって、小枝君に嫌われたら、きっとクラスで窮屈。


だけど、前後の女の子と軽口を交わして私には見向きもしない。


右隣を見ないように見ないようにして、
少し背筋を伸ばして緊張する。


先生の話が始まって前を向く小枝君をそぅっとうかがうと、


確かに顔は整ってるなーと何とも気の抜けた感想しか出てこなかった。




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