彼氏が浮気をしました
「なんで…?」

私はストラップをギュッと握る。
爪が食い込んで少し痛い。
でも泣かないように必死だった。

「お揃いとか何か恥ずかしいしさ、
友達にからかわれんのも嫌だし…」

「嘘。」

「えっ…?」

受け取ってくれないかもなんて
大体予想してた。
でも、もしかしたら…なんて
少しの期待を抱いていた私が馬鹿だった。

「優真は…、優真はからかわれるのが嫌なんじゃない
お揃いの物を付けてる事が
バレるのが嫌…なんだよ。」

もう限界だった。
私は握りしめていたストラップを
地面に叩きつけた。

「まりあ!何して…」

「優真、バイバイ。」

私はそう告げると
後ろを振り向かずにその場から走り去った。
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