死神のレシピ
悲しい嘘
私は夜の街を歩いていた



両側には歴史を感じさせるレンガ造りの建物



足の下には石畳



私は再び、この街に戻ってきた



季節すっかりは様変わりしていた



地上界では3ヶ月が経過していたから



天上界の1日は地上界の3日に相当するんだ



“ミャーゴ”



あ、猫ちゃんだ



「猫ちゃん久しぶり~
元気にしてた?」



私に擦り寄ってくる猫ちゃんを撫でると



猫ちゃんは嬉しそうに“ミャーゴ”と鳴き声を上げた



「そうだ
猫ちゃんにお土産があるんだ。」



ポシェットからビニールで密封された干し魚を取り出した



私はビニールを破って干し魚を猫ちゃんの前に置いた


< 89 / 125 >

この作品をシェア

pagetop