病める時も、妹を愛すと誓います!


あの日は夕立が降った。


お使い感覚で母さんに頼まれて
ラルフの散歩に出かけていた。

無駄にでかいゴールデンレトリバーのラルフにひきずられて、4歳の俺は散歩に出かけていた。



しかし



へっぶしゅ!!

「どしたーラルフ?」


突然、ラルフが大きなくしゃみをした。

4歳の俺は、あははと笑っていた。

…だが、ラルフがくしゃみした途端。







ぽつ







ぽつ



ぽつ






ざぁぁぁぁぁああああ…


「うわぁ雨だっ!!」


ものすごい夕立に振られた。

早く家に帰ろうと俺は走った。

ラルフがそれにあわせ走る。

けどラルフの走りはあまりに速くて、小さな俺はひきずられる形になった。




「あ…」




びしょ濡れになったラルフを庭の犬小屋に入れ
玄関を開けようとしたときに



扉の前の箱に気づいた。



「お母さーん箱がきたー」



宅配便だと思った俺は、その箱を部屋に入れた。



「この箱……表に何も書いて無いわよ?」

「えー?」


タオルで頭をふきながら箱を見た。

そのころ、箱を開けるという行動が好きだった俺は開けていい?と聞いた。

母さんがいいわよ、と言ったのを確認して、箱を開ける。






「きゃぁぁぁぁああああああああああああああっ!!」






母さんが叫んだ。



だってそこには

















赤ちゃんがいたから。
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