復讐するはあたしにあり

2 千秋と陽子ちゃん

キン コン カン コン

カン コン キン コン

授業の終了を告げるチャイムがなる。

「では、今日の授業はここまでです」

そのチャイムの音を聞いた初老の教授は、そっけなくそう言うと、そそくさと教室から出ていった。

それにしても・・・。

高名な学者の授業が面白いものであるとは必ずしもかぎらないな。

そんなありきたりな感想を抱きつつ、さっそく机の上に置いていた教材や筆記道具を片付け始める。

とにかく、今日は、これから図書館にこもって、卒論の続きを書かなければならない。

締め切りが迫っているのでかなり頑張らないとまにあわないだろうな。

ため息まじりに、そんな事を考えながら、急いで、荷物をリュックにつめこんでいく。
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