サヨウナラ(アイシテルside祐)


「祐だってこの傷を見るたび未だに苦しんでいるでしょう?私のこの傷が消えないのは傷つけた人たちの痛みを忘れないため。だから祐も傷つけたと後悔してるなら、そのことを忘れちゃダメ」



亜美の真剣な言葉を聞いていると何だか俺まで泣きそうだ。



「わかったよ」



俺はポンポンと亜美の頭に手を乗せて紙袋を手に取った。



「祐……それ……」



亜美は俺の手にしたものが何か気づいたようだ。



「これをずっと開けられなくて……一人では見る勇気がなくて」



「だからいきなりこんな話をしたの?」



「あぁ」

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