変わり者同盟
『一年でいいんです。一年だけで。

俺と、付き合ってくれませんか?』



真っ直ぐな瞳から、必死さが感じられた。


なんで、私なの?




そんな疑問を紡ぐより先に、私の唇はありえない言葉を紡いだ。


私が意識する前に。




『いいわよ。付き合いましょう。』








彼の顔が、パッと輝く。


ふにゃりと目尻をたらして、彼は私に抱きついてきた。





『やったぁ!先生、ありがとうございますっ!』


あまりに明るい声と、彼のぬくもりが、なんだか妙に私の心を癒した。




『・・・・・・どういたしまして。』






―――思えば。


あの時からすでに。



私は、彼に捕まってしまっていたのかもしれない。


彼は、私に魔法をかけていたのかもしれない。



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