変わり者同盟
菜子ちゃんが両手を合わせ、美沙ちゃんが菜子ちゃんにツッコミ、すももちゃんが笑った。


「じゃ!さっそく久流君探しに行こー!」

「オッケーすもも!付いていくぜ!」

「私も付いていくわ。」


すももちゃんが何事も無かったように走り出し、菜子ちゃんと美沙ちゃんも追って行った。

私は、しんと静まり返ったトイレの中で、1人になった。


床に散乱している、ぐちゃぐちゃになったお弁当をみると、視界がにじんでくる。

それでも、散乱したおかずやお米を、お弁当箱の中に無造作に入れ始めた。


・・・・・・ごめんなさい、久流君・・・。
今日は、お弁当、あげられなくなっちゃった・・・。

ごめんなさいっ・・・・・・・・・。



溢れる涙をぬぐわずに、ただ、一心にお弁当の中身をお弁当箱に詰め込み、私は体育座りをした。

トイレの床だとか、関係なかった。
今はもう、何も関係なかった。


・・・・・・授業、出たくない・・・。
ふっと過ぎった思いは、強かった。


だってもう、私、分かっちゃった。

すももちゃんも、菜子ちゃんも、美沙ちゃんも、私の友達じゃないって。

分からない方が、おかしい。


―――・・・っ・・・・・寂しい。

惨めで、哀しくて、苦しくて、辛くて、痛くて、寂しくてっ・・・


涙は、止まらない。

「・・・・・・・・・うぅっ・・・・・・」


立てた膝に額を押し付け、嗚咽を零した時。



「―――比佐乃っ!!!」


久流君の、声がした。



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