恋の片道切符
終点に着くと、私達は階段を下り、目的のホームへ向かった。
あの駅員さんを探しに。
ホームに着くと、辺りを見渡し駅務室の近くまで足を運ぶ。
大体、駅員さんはどの人も駅務室の近くでアナウンスしている。
駅務室の近くに来た。
すると、駅務室のドアが開き、ぬっと制服を着た背の高い男の人が出てきた。
でも、その人はお目当ての彼ではなかった。
背が高いという事は彼と似ているが、今、目の前にいる人は彼より年上に見える。
「違う人だったよ。行こう」
私が麻弥を促すが彼女はその場を離れようとしない。