恋の扉を開けて
ε.意外な構想
「専務、店は年中無休ですか?」

「そうだよ、なぜ?」

「メイドは何人いるんですか?」

「20人だ。」

「ローテーションの他に急なヘルプもありますね?」

「そうだな。」

「店を大きくしないのですか?」

意外だった。

俺は2号店を出そうかと考えていたからだ。

「君の意図はわかるよ。俺としては今の店はそのままで別なロケーションでもう1店舗と考えている。どう思う?」

「ダブル・シルクの2号店ですか?」

「そう。」

「それではダメです。」

「なぜ?」

「ダブル・シルクとは別の空間にするんです。店名も全然違うものにするんです。姉妹店ですが店風が別のものでなくてはダメです。」

「へぇ、面白いな。」

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