約束は森の中~導かれて~
「ねえ、おいしいの?」

驚いた顔をしている青年に、
もう一度話しかけます。


イブにとっては
とても興味をそそるものです。

先ほどの物足りなさが残っている
せいかもしれません。



「えーと。癒しの聖乙女がですか?」



 半ば放心状態の青年が聞きます。


「うん」



 黒紫色の瞳が青年をとらえます。

 
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