約束は森の中~導かれて~
 カレーじゃなかったら、

 果物かな? 

 お菓子かな? 

 それとも・・・

 否が応でも期待は高まります。



「おいしいですよ。」



 青年は
 自信満々に断言します。



「甘いの?」

 イブにとってのおいしさは、
 甘いかどうかにかかっています。

 甘さがおいしさの基準なのです。

「ええ。とても。
 舌が蕩けそうなくらい甘いですよ」



 ここまで会話すれば、
 少女が甘いことが
 好きなことくらいはわかります。



 期待感いっぱいに、

 一層興味をそそるように、




 優しく囁きました。

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