*約束期限*
*真衣side*


桜庭くんに詰め寄られ、鼓動が高鳴っていく。

別に減るものじゃないし、教えちゃおうかなーって思った時。


「真衣!」

「えっ?」


聞きなれた声に振りかえると、涼介が立っていた。


「なんでいるの?」

「なんでって、委員会の収集だっつの」

「あ、あぁ!」


ポンと手を打つ。

しかし、涼介の顔は険しいまま。

怒らせちゃったかな・・・。


「瞬、こいつもういい?」


涼介は桜庭くんに聞いた。

そっか、二人はサッカー部なんだ!


「え?あ、うーん・・・」


困惑した表情を見せた。

あたしと目が合うと、ニコッと笑った。


「あとでまた来るね」


あたしの耳元でささやいた。


「んじゃ、行くぞ」


涼介はあたしの腕を掴んで、早歩きで進んだ。

角を曲がる時、いつもとちょっと違う表情の桜庭くんがいた。
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