*約束期限*

*真衣side*


「桜庭くん、朝練いいの?」

「あ――今日はちょっとな。なんつーか、サボり?」

「だめじゃんっ!」


あたしの机に寄り掛かる。

ちょうど朝の太陽の光に照らされてて、茶色い髪の毛がキラキラしてる。


「絵になるな――」

「ん?俺なんか、ダメダメだろ笑」


嫌味のない言い方で笑いとばした。

ほんと、この人には自覚症状がないのでしょうか・・・。


はあ、とため息をつくと、桜庭くんの手があたしの髪に触れた。


「――っ」

「そんな顔すんなよ、なんかやなことでもあんの?」


優しい顔であたしの顔を覗き込む。

心臓のバクバクがすごい・・・。


「な、な、なんでもないよっ!それより、確認したいことって何!?」

「え――あ、もう終わった」

「・・・なにそれ?」


桜庭くんの手が離れた後も、胸の鼓動は収まらなかった。



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