ご懐妊‼ 新装版
そっか~。
そんな感じでいいのか~。

彼女のゆったり感は年上の余裕もあり、なんだか羨ましい。

私、いよいよ近付いてきたお産に、気ばかり焦ってる……。


「樋口さんは37週?いよいよ正期産ね!」


話しかけて来たのは、インストラクターの先生だ。
この先生がエッグ倶楽部で『美妊婦エクササイズ』なんてのを指導していた小堺先生。

私が部長によって、ここに送り込まれるきっかけとなった先生なんだけど、やっぱ雑誌に出る人って違う。
年齢は40代半ば?
すんごい美人。
ようやく会えたよ……。


美保子さんが嬉しそうにお腹を撫でて答える。


「はい。でも、まだまだ下がってないみたいです」


「今、準備を始めたところよ。のんびり待ってあげてね。……えーと、一色さんは産休に入られたんですよね。初めまして」


私は小堺先生のピカピカの笑顔に頭を下げる。


「初めまして。エッグ倶楽部の先生の連載、拝見してます」


特に、夫が。
< 357 / 499 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop