ご懐妊‼ 新装版
美保子さんの旦那さんは、何度も頭を下げながらLDRへ入って行った。

その背を見送ると、私も部長もふーっと大きく息をつく。
大きな仕事を終えた気分と、自分たちも近く同じ経験をする緊張感。


「ドキドキしますね」


「ああ、あとはご夫婦と赤ん坊に任せて帰ろう。夕飯だ」


「ゼンさん、かっこよかった」


「は!?……当たり前だ。バカ」


ストレートに褒めると照れる部長。
可愛いなぁ。

私は部長の腕に自分の腕を巻き付け、病院を後にした。


頑張れ、美保子さん!


心の中で声援を送り、そして祈る。


どうか、母子ともに健康でありますように!





その晩、日付が変わった深夜2時。

美保子さんは3250グラムの男の子を出産した。

元気な泣き顔の赤ちゃんと、抱っこで微笑む美保子さんの写真が翌朝送られてきて、
私は嬉しくて大泣きしたのだ。




< 389 / 499 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop