ご懐妊‼ 新装版
入院荷物を持って帰宅した。
この悔しさはきっと誰にもわからない。
不思議なことに、この感情は『悔しい』なのだ。
ポンちゃんが出てきてくれない。
それがすごく不甲斐ない。
凄まじく悔しい。
「佐波、もう寝よう」
「明日も仕事なのに……ゼンさん、ごめんなさい」
「バカ、謝るな。こっち来い」
最近、シングルベッドをくっつけて寝ている私たち。
部長は、ベッドの上で私を抱き寄せてくれる。
エアコンの冷えた風、部長の温度。
涙が出てくる。
なんだよ、どうして起こんないんだよ、陣痛は。
私は早く、この人にポンちゃんを見せてやりたいんだよ。
「佐波、泣くな」
「大丈夫です……内診が痛かったから、……涙が出ちゃうだけです」
私は部長の胸に顔を押し付けた。
熱い涙が部長のTシャツの胸もシーツもじわじわと濡らす。
この悔しさはきっと誰にもわからない。
不思議なことに、この感情は『悔しい』なのだ。
ポンちゃんが出てきてくれない。
それがすごく不甲斐ない。
凄まじく悔しい。
「佐波、もう寝よう」
「明日も仕事なのに……ゼンさん、ごめんなさい」
「バカ、謝るな。こっち来い」
最近、シングルベッドをくっつけて寝ている私たち。
部長は、ベッドの上で私を抱き寄せてくれる。
エアコンの冷えた風、部長の温度。
涙が出てくる。
なんだよ、どうして起こんないんだよ、陣痛は。
私は早く、この人にポンちゃんを見せてやりたいんだよ。
「佐波、泣くな」
「大丈夫です……内診が痛かったから、……涙が出ちゃうだけです」
私は部長の胸に顔を押し付けた。
熱い涙が部長のTシャツの胸もシーツもじわじわと濡らす。