ご懐妊‼ 新装版
私の陣痛が収まるのを待って、再び先生が口を開く。


「で、今ですね、お産の進行がちょっとスローになってます。子宮口がもう少し開いてきたら、いきんで赤ちゃんを押し出す段階に行けるんですよ。そこで、お二人の余力があるうちに提案です。
人工破膜といって、僕の方で破水させます。これでぐーっと陣痛が強くなる可能性が高い」


「やってください」


若干、食い気味に私は言った。


「それでも、この状態が長く続くようなら促進剤を考えましょう」


「はい、なんでもやってください。ついでに会陰切開も必要なら是非やってください」


もう、なんでもいいからこの痛みを終わらせたい。
密かにやってた会陰マッサージとか、どうでもいい。
すぐにこの激痛とグッバイできるなら、どこ切ってもらっても構わない。

これほど痛いとか知らないし、もう無理だし、これ以上拷問が続いたら発狂しちゃう気がするし!
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