ご懐妊‼ 新装版
私は布団に横になる。

部長が次に来てくれるのは土曜日。
今週は忙しいから、夜に来るのは難しいみたい。


まぁ、この調子なら次に部長に会う時には、結構元気になっちゃってるかも。

そしたら、引っ越しの相談をしよう。
あ、来週はクリスマスなんだし、
やっぱり出来立てカップルとしてデートでもすべき?


私はうふふとにやけながら、眠りについた。

吐き気は減っていて、私はすっかり油断していた。




夜中、凄まじい喉の乾きを感じて目を開けた私。
冷蔵庫まで行き、部長のくれたスポーツドリンクをコップで一杯、二杯。
足んない、もう一杯。


そこで、私は激しい吐き気に襲われ、トイレに駆け込んだ。

噴水のように勢いよく吐き終えると、ユニットバスの床に転がる。

なにこれ?
何が起こったの?
楽になったと思ったのに!!


後から考えてみれば、二週間近くろくに食べていない胃に、
大量の水を流し込めば、そんな反応は起こりうる。

でも、この時の吐きっぷりの激しさに私は恐怖を覚えた。
そして、私は水分さえ摂れなくなった。


悪夢は続いていた。


< 61 / 499 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop