君とみた海~sea a love song*~


「こんなところ?
 ここにしか居場所ない人もいるのに?
 不思議なこと言うんだね、悠クンは…」

聞き覚えのある声。
とても懐かしくて、
未だに胸ときめく。

そして、この呼び方で
僕を呼ぶのはたぶん、この世で1人だけだ。


そんなはずはない。
僕は菜奈に嫌われても仕方ないんだから。
話しかけてくれるわけない。


そう分かっているのに聞いてしまった。







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