シャッフル
「日本でコンサートって年に数回しかしないからチケット手に入りにくいのに……」

「ま、まぁ……ネットで調べてたらたまたま譲ってくれるって人がいたのよ。それで……」

「そうなのか。ありがとう!」

 そう言うと、紗代里は嬉しそうに頷いた。

「2枚手に入ったから一緒に行きましょう」

「ああ!」

 嬉しくてつい返事が大きくなってしまった。

 そんな俺を見て紗代里はクスクスと笑った。

 再びチケットを見ると、どんどん嬉しい気持ちが沸き上がってくる。

 南大寺 茜に逢える――。あの美しいピアノが聴ける――。

 そう思うだけで、俺の頭の中はコンサートの事で一杯になっていった。

< 42 / 130 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop