ため息をついた日
カフェを出て夜空を見上げると、東京では珍しいくらいによく星が見えていた。
「うわぁ。すごい星。」

諒哉と話をしなくてはいけない。それには取り敢えず家に帰らなくては。
先程はうつむいて歩いていた道を、星をみあげながらゆっくりと歩く。
普段は明るい大通りしか通らないようにしている優愛だが、今日は川沿いの道を行く。マンションがあるのは川沿いの道から一本入った所だから、少し遠回りするだけで帰れる。

そういえば、最初のデートはプラネタリウムだったな。
星空を見つめながら、諒哉と付き合い始めた頃の事を思い出していた。
< 7 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop