恋のためらい~S系同期に誘惑されて~
スマホを切った後そんなことを考えてぼんやりしていると、笹山の視線が突き刺さる。
まるでグサグサと音が聞こえてきそうな位。
「な、何なの。笹山」
「……みーちゃん先輩って」
煙草を口に銜えたまま、火を点けずにじっと私の顔を見据える笹山。
そのくっきりとした瞳を少し細めて、呟いた。
「オトコな訳?」
「……? そうだけど」
私の返事を聞いたら「へぇ」とだけ声を漏らしてようやく煙草を吸い込んだ。
何、この間は。
この、シラッとした空気。
……もしかして? もしかしてですか。
「無いからね、ナイ、ナイ。先輩と1度も1ミリも何にもないよっ?」
「……聞いてねぇし」
笹山は煙草の煙と一緒に言葉を吐き出した。
「ってか、お前鈍いから。お前が1ミクロンもなくても、相手は分んねーだろうが」
何せ俺のことすら気付かなかったくせに、と鋭くツッコミまで入れる始末。
「まあ、いいや。俺も行くから」
「へっ? え? 笹山も?! 何か恥ずかしいんですけど」
「俺じゃ不満な訳?」なんて不機嫌にならないでよ。
「……不満なんて、ある訳ないじゃん」
私がぼそりと言うと、笹山は煙草の火を揉み消してから、私の頭を撫で撫でし始める。
暫く私の頭を撫でた後。
「なぁ……キスして良いか?」
「何で聞くの」
あの時なんて、いきなりキスしたくせに。
まるでグサグサと音が聞こえてきそうな位。
「な、何なの。笹山」
「……みーちゃん先輩って」
煙草を口に銜えたまま、火を点けずにじっと私の顔を見据える笹山。
そのくっきりとした瞳を少し細めて、呟いた。
「オトコな訳?」
「……? そうだけど」
私の返事を聞いたら「へぇ」とだけ声を漏らしてようやく煙草を吸い込んだ。
何、この間は。
この、シラッとした空気。
……もしかして? もしかしてですか。
「無いからね、ナイ、ナイ。先輩と1度も1ミリも何にもないよっ?」
「……聞いてねぇし」
笹山は煙草の煙と一緒に言葉を吐き出した。
「ってか、お前鈍いから。お前が1ミクロンもなくても、相手は分んねーだろうが」
何せ俺のことすら気付かなかったくせに、と鋭くツッコミまで入れる始末。
「まあ、いいや。俺も行くから」
「へっ? え? 笹山も?! 何か恥ずかしいんですけど」
「俺じゃ不満な訳?」なんて不機嫌にならないでよ。
「……不満なんて、ある訳ないじゃん」
私がぼそりと言うと、笹山は煙草の火を揉み消してから、私の頭を撫で撫でし始める。
暫く私の頭を撫でた後。
「なぁ……キスして良いか?」
「何で聞くの」
あの時なんて、いきなりキスしたくせに。