幸せをもう一度


それは、ある日の昼休み。

私が桜羅と弁当を食べている時だった。

「ねぇ、私ね。
 気になる人がいるの。」


突然の桜羅の告白!!!

「えぇーーー!!!
 だ、誰?」


「それはね~…」


ドキドキ
誰だろう。


桜羅はモテるけど
男子とあまり仲良くしている気配は無い。

…気がするけど


「知らない人!!」


「へっ!?」

驚きのあまりマヌケな声を出してしまった。


「あのね、このまえ
 駅の近くでちょっと怖い人に迫られてたのを
 助けてくれたの!!」


うわぁ~
なんてヒーローみたいな人なんだ。


「それでね。
 昨日たまたま見かけて声をかけたの!
 
 そしたらね。
 私のこと覚えててくれて
 “大丈夫だった!?”って
 心配してくれたの!!」



それを語る桜羅の顔は
頬がほんのり赤くなっていて

恋する乙女~

って感じで

可愛いかった。
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