鉄の救世主Ⅳ(くろがねのメシアⅣ)
マットは、ナノマシン兵器に適合しすぎた為に超人的能力を獲得したかつての戦友、ステビンスの事を思い出す。

目の前のこのジャックという男も、そういった類ではなかろうか。

「貴様もテロ組織同盟の一員か」

「……」

ジェフの問いかけに答える事なく高周波ブレードの刃を返すジャックに。

「発砲!」

ジェフは発砲命令を出す。

元よりマットもコートニーもそのつもりだ。

M16A2の三点バースト射撃が、M4カービンのフルオート射撃がジャックを襲うものの、彼は尋常ならざる高速の剣捌きで悉く弾丸を弾く。

あまつさえ。

「!?」

人体を両断するほどの威力を持つバレットM82の12.7ミリ弾の至近弾さえ、一振りで弾いて見せた。

「……」

一斉射撃を捌き、ゆっくりと近づいてくるジャック。

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