鉄の救世主Ⅳ(くろがねのメシアⅣ)
その時だった。

「!?」

唯一人、走り出たのは三浦だった。

彼は補給物資から持てるだけの弾薬を持って、単独で行動を開始する!

「おい、待て三浦!」

叫ぶ谷口。

しかし彼は聞く耳を持たず、M4カービンでゾンビの群れを掃討しながらモスクワの都心部に向かって突進し始める!

「あんの馬鹿!麗華が危ねぇもんだから見境なくなっちまってやがる!」

舌打ちする小暮。

無鉄砲で考えなし。

三浦の勇猛果敢な面が、悪い方向に出てしまっていた。

彼自身も先の敦賀半島での作戦の際に撃たれた脇腹が完治していないというのに。

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