鉄の救世主Ⅳ(くろがねのメシアⅣ)
「わかった」

小川は頷く。

「ならばこれ以上は言わない。アテにさせてもらうぞ、谷口」

小川の言葉に、谷口も静かに頷く。

何も感じない筈がない。

何も思わない筈がない。

しかし戦術自衛隊に志願した以上、今更後戻りは出来ない。

これもまた、谷口の選択した道。

「いきましょう…トンネルを通過します」

小川分隊の前方全域警戒員として、谷口は歩を進め始める。

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