私が壊れる DV被害者の叫び
夫はスポーツマンらしき体躯で腕力が強い
何度か捕まれた腕は全力をもっても振りほどくことは出来なかった
長男は22歳になる大学生だが、文系のよく言えば穏やかな性質だ。 とても父親に反抗したり喧嘩の仲裁に入るタイプではない
二男は20歳になる。専門学校に通っているがバイトに励んでいて今夜は家には居ない。この二男は父親譲りの体躯で正義感も強く頼りになる存在だ。
さすがに異変に気づいた長男は止めに入った
殺される!
私はリビングの辺り一面を見渡した
ハサミなどないか、棒のような物はないか
刺されるかもしれない
「父さん、落ち着いてや、もう、止めてよ」
同居している私の母も出てきた
「剛さん、止めて。お願いします」
母はいつも、弱腰だ
その事がまた、夫の気持ちに拍車をかける
俺はお前たちの面倒を見てやってる
感謝しろ
鼓動の早くなった心臓は今にも壊れそうだ
もう、限界だ
私は長男の制止を振り切って110番を押した
「助けてください!殴られました」
何度か捕まれた腕は全力をもっても振りほどくことは出来なかった
長男は22歳になる大学生だが、文系のよく言えば穏やかな性質だ。 とても父親に反抗したり喧嘩の仲裁に入るタイプではない
二男は20歳になる。専門学校に通っているがバイトに励んでいて今夜は家には居ない。この二男は父親譲りの体躯で正義感も強く頼りになる存在だ。
さすがに異変に気づいた長男は止めに入った
殺される!
私はリビングの辺り一面を見渡した
ハサミなどないか、棒のような物はないか
刺されるかもしれない
「父さん、落ち着いてや、もう、止めてよ」
同居している私の母も出てきた
「剛さん、止めて。お願いします」
母はいつも、弱腰だ
その事がまた、夫の気持ちに拍車をかける
俺はお前たちの面倒を見てやってる
感謝しろ
鼓動の早くなった心臓は今にも壊れそうだ
もう、限界だ
私は長男の制止を振り切って110番を押した
「助けてください!殴られました」