歌姫桜華
私は手をギュッと強く握り締める。
怖い……。
また独りになるのが、怖い―――――……
「「「「「大丈夫」」」」」
……え?
私はうつむいていた顔を上にあげる。
「大丈夫だ」
和也が笑顔で言う。
「リラックスして」
美橙がいつもより優しい声で言う。
「絶対離れねぇから」
少し照れながら奏多が言う。
「信用して?」
首を傾げながら昂が言った。
「ゆっくりでいいですから」
目を細めて紺が言った。