歌姫桜華
出口からここを出ると、そこには「はぁはぁ…」と息が荒い奏多と美橙がしゃがんでいた。
「大丈夫ですか?2人とも」
2人の目線になって紺が心配しながら言った。
「だ、大丈夫だよ…」
「あぁ…」
大丈夫そうに見えないのは私だけか?
「そんなに怖かったの?」
「怖かった!!!」
「やばいだろ…あれは」
うん…。どこが?
そう聞きたかったけど、やめた。
なんか、聞くのが申し訳ないから。
ここまでだとは思わなかったし…。