歌姫桜華


 ――――ピンポーン。


 誰…?

 久し振りに、この音を聞いた。


 客人?


 でも、そんな人…………。


 私は恐る恐る扉を開けた。





「よっ」





 明るい声。

 外から眩しい太陽の光が差し込む。



「……誰…?」



 光がちょうど顔にあたって、見えない。



 でも、声を聞いて予想はできていた。



 手を目元にあて、片目をつぶる。


 まぶしすぎ。


 引きこもり状態になっていた私にとって、

 外はまぶしすぎた。


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