キミさえいれば
その日の夜、私は洋二さんに昼間保が凛にした事を話したの。


以前からなんだか心配だと話していたのに、相変わらず洋二さんは取り合ってくれなかった。


思春期の一時的な事だと言って。


でも、私はそうは思わなかった。

 
保は本気で凛の事を思ってる。


このままだと、凛にいつ危険が及ぶかわからない。


そう思った母さんは、夜中に凛を連れて家を出たの。


行き先は凛のおばあちゃんの家。


夏休みだったし、一時的な避難のつもりだった。


その間に、ちゃんと洋二さんから保に話して欲しかったの。

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