恋する*memory~記憶をなくしたわたし~2nd
父の一年忌……
法事が終わったあと、母は……狂ったように泣き叫んだ。
『帰ってきて!』
『何で…あなたが!!』
『いやぁぁぁ!!』
俺がその姿を呆然と見ていると、母は獲物を見るような、恨みを持ったような目を俺に向けた。
そして……
ドン!!
『っ……』
いきなり後頭部に痛みが走り状況が飲み込めなかった。
だが、目の前に母が見え、状況を把握することが出来た。
母は俺を押し倒し馬乗りにして胸ぐらをつかんでいた。
そして言った。
『お前さえ……お前さえいなければ…っ』
『あの人はっ!!』