プロテクト・ストーリー?



「…勉強、続き、しようか。」



「う、うん。うん、そうだね。」



海は何もなかったかのように
振る舞う俺に、
戸惑いを隠せないようだ。



「明後日の昼からさ。」



「うん?」



「俺と一緒に勉強しよう?」



「?…別にいいけど?…何で?」



「明後日の昼からは、
夜勤明けで、俺、家にいるからっていう、
それだけの理由。」



「あ、そう…?
…勉強、みてくれるの?」



「もちろん。」



「ありがとう!!」



そう言って、海は満面の笑みで笑う。
俺はものすごく幸せを感じる。
ずっと、ずっと、海の隣にいたい。



「あとさ、もう一つ、条件を追加する。」



「へっ!??」



「90。」



「90?」



「うん。5教科中、
3教科が、90点以上。
残り2教科が、80点以上。
もし、この結果になれば、
ご褒美をプレゼントしてやるよ。」



「マジで!?本当に!?」



「うん。マジ。」



「やったあああ!!!
私、頑張る!!絶対!頑張る!!」



「んー。頑張れー。」



今まで難しい表情をしながら
勉強していたのに、
急にニコニコしながら勉強を再開させた。



< 63 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop