今日、君が結婚します

視線を外し咄嗟に出た『はじめまして』なんとなく隠したかった。



昔、私が松原くんのこと知ってること、好きで告白をしたことを。



「・・・松原大和です、いつも泉美がお世話になっています」



上から降ってきた声はあの時よりも低いテノールの声。


顔を上げることもなく、そのまま泉美と軽く話してその場を後にした。



あーびっくりした。こんなこともあるんだ。


まさか、泉美の彼氏が松原くんだなんて。それにしても松原くん少しチラッと見ただけだけど面影は残ってたな。




ってあの人はもう泉美の彼氏。私には関係ない過去の好きな人。