今日、君が結婚します

「無理、無理だよ。泉美のこともだけど私だって付き合ってる人がいる」



「じゃあ言ってもいいか。泣きながら教室を出たことも、その首の後ろに薄っすらと残る傷跡も。泉美が聞いたら驚くかもね。その傷が俺を庇ってできたものだって知ったら」



思わず言われた場所に触れる。



そんなこと言われてしまったらきっと過去のことでも嫌に決まってる。



泉美は職場で一番仲良しでご飯だって食べに行くような仲だから。



だから、言われたくない。更に彼は私に断ることのできない条件を提示してきた。



「平瀬が会ってくれるなら俺、今の浮気相手とも手を切るよ。泉美のために浮気相手を切ってたほうがいいと思わない？それに俺たちは昔のクラスメートなんだからそんなに気にする仲でもないだろ？それとも・・・平瀬も浮気相手みたいなことがしたい？」