Sunshine love

「いらっしゃいませー!sakura cafeへようこそ!」
いつもの2倍は、愛想を振りまく。
おっ、注文かなー。
「すみません!」
「はい、ご注文はいかがなさいますか?」
「レモンスフレケーキと紅茶のセットで。」
「私はチョコレートガレットとアイスティーで。」
「レモンスフレケーキと紅茶のセット、チョコレートガレットとアイスティーのセットでお間違いないでしょうか?」
「はい!」
「それでは、少々お待ちください。」
委員長の采配は上手くいき、厨房から料理の運ばれてくる時間もそんなにかかっていない。


私はフロアスタッフなので、注文をとったり、お水のお代わりをすれば良い。会計担当、厨房担当、フロアスタッフと、分かれており、さらに、厨房担当の中でも細かく分かれているので、流れがスムーズだ。
13:30。あと、1時間だ。奈緒がそわそわし出した。そういえば、巧くんたちが来るのが、14:00くらいだから、もうすぐだ。
フロアスタッフを希望したのも、奈緒が巧くんに早く会いたいからという理由で、私も奈緒と一緒にしたというわけだ。
相変わらず、奈緒の思考は乙女路線まっしぐらだ。


14:10。
奈緒の表情が緊張で堅くなっている。かれこれ、20分くらい、顔の表情が堅い。
「奈緒、緊張しないの!いつもの笑顔だよ。」
奈緒の横を通り過ぎるときに、そっと伝えた。
「うん。ありがと。」
今は接客中だから、ここまでしか話せない。もどかしいこと、限りない。

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