嘘つき、でも騙されてあげる
俺は泣き止まない夢花を抱いて、



夢花の部屋には連れて行った。



夢花は足をバタつかせ下ろしてと言う。



下ろしてなんかやんない。


意地悪く言ってやった。



もう司の意地悪なんて可愛い顔をする夢花。



おまえが泣き止むならずっと抱いていてやる。



俺は夢花をベッドに下ろした。



夢花は驚いている。



俺が怖いのか?



夢花が少し震えながら、「司ならいいよ。」



「バカ襲ったりしないから安心しろ。」



夢花が司ありがとうって俺に抱きつく。



理性が持たないや。



夢花が俺を本当に好きになってくれたら、



俺はおまえを抱きたい。



夢花の耳元で俺は、「夢花が好きだよ。」と呟いた。


夢花はそんな俺の気持ちに答えるかのように。



うんって頷いた。






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