Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
聖夜
目を覚ました時、一瞬ここはドコだ?と思った。



あぁそうだ、警察の事情聴取のあと、もう一回眠ったんだっけ…。



辺りはすっかり暗くなっていたけど、今何時くらいなんだろ?



お手洗いの帰り、最悪のクリスマスイブだな…なんて思っていると、坂下の病室から話し声が聞こえた。



坂下と院長の声…、私はいけないと思いつつも聞き耳を立てた。



「彼女は、大事な生徒の1人…そう思っています。」



「カズ、俺にウソは通用しないぞ。」



「嘘はついていません。」



「それだけじゃない感情、抱えてるくせに…。

愛してるんだろ?

はっきり言ったらどうだ?」



しばらく沈黙が続き、坂下がため息をついた。



「まさか、息子に寝取られるとは…思いもしませんでした。」



「で、付き合わないの?

向こうは、カズのこと相当慕ってるんだろ?」



「愛しているからこそ、彼女に罪を負わせるわけにはいきません。」



坂下…、私のこと愛してるってホントなの?



私は不倫でも良いよ、奥さんに嫉妬するかもしれないけど…。



私は抱きしめて欲しいし、キスも…したい。



デートは…もう無理か、入院してるんだもん。



だけど、坂下がそれじゃ嫌だというのなら…ガマンするよ。



『愛してる』って言葉だけで、私は嬉しい。



だからお願い、一度でいいからその言葉を直接…私に頂戴。



私は自分の病室に戻り、布団を頭から被って泣き顔を隠した。










 
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